銅・真鍮など金属切削・プレス加工の東京立山製作所

NC自動旋盤加工

NC自動旋盤加工について

弊社では小ロットだけでなく、量産にも対応できるような加工機を取り揃えております。

  • 対応材質

    φ2からφ25

  • 対応材質

    鉄・ステンレス・銅・リンセイ銅・真鍮・アルミ他・PC他樹脂材

  • 対応ロット

    小ロット(1個)から量産まで


自動旋盤加工サンプル

  • 自動旋盤加工/
    材質 真鍮
    サイズ 6角材(φ20相当)
  • 自動旋盤加工/
    材質 ステンレス
    サイズ φ23
  • 自動旋盤加工
    材質 銅(金メッキ)
    サイズ φ7×100ミリ
  • 自動旋盤加工/
    材質 銅(金メッキ)
    サイズ φ12
  • 自動旋盤加工/
    材質 真鍮
    サイズ φ7 先端穴径1ミリ
  • 自動旋盤加工
    材質 銅(金メッキ)
    サイズ φ7×60
  • 自動旋盤加工/
    材質
    サイズ φ8.5
  • 自動旋盤加工
    材質
    サイズ φ12

旋盤加工は工業製品を完成させるために必要な加工技術です。製造業では幅広く利用され、旋盤加工なくして現代社会は成り立たないといっても過言ではないほど。今日では、より生産性の高い「自動旋盤加工」による製作も増えてきました。今回は自動旋盤加工について、旋盤加工の基礎知識やNC旋盤との違い、適した加工製品も交えて解説します。

旋盤加工とは

加工したい素材を回転させて削る機械を「旋盤」といいます。旋盤の基本構造は、主軸台と心押し台、往復台、送り装置、ベッド、刃物台、チャックから成っています。
旋盤加工とは、この旋盤を用いて金属などの加工素材を主軸に固定して回転させ、「バイト(刃物)」をあてて切削する加工のことです。バイトはシャンク(胴体部分)と刃先で構成され、用途によって構造や形状が異なります。
旋盤加工では円筒または円錐になるワークの製作がメインですが、穴あけやネジ加工にも用いられます。また、溝を掘って切断加工をおこなうことも可能です。
旋盤加工は、鉄をはじめとしたアルミやステンレスなどの金属のほか、樹脂のような非金属も加工できます。そのため、自動車部品や工作機械部品、家電部品といった工業製品関連から、医療器具や住宅部品などの加工まで広範囲に利用されています。

旋盤加工の種類

・外径加工(外丸削り)
素材の外側を削る加工のことで、旋盤加工で最も基本的な方法です。外側を削るだけなので簡単な作業に見えますが、外径は製品サイズに直接かかわるため精度が求められます。

・テーパー加工(テーパー削り)
テーパー加工は工作物の先端を円錐または円錐台にする加工のしかたです。テーパーとは、直径や幅、厚みが先細りになった形状のこと。刃物台を任意の角度に調整して旋削することで工作物にテーパーをつけられます。

・穴あけ加工
素材を回転させながらドリルを当てて穴を開けるのが穴あけ加工です。切りくずが穴に溜まっていくため、適時取り除きながら加工をおこないます。

・内径加工(中ぐり加工)
あらかじめ穴あけ加工などで素材に穴を開け、工具を中に入れて内側から切削します。ほかの加工法と違って切削の様子が見にくく、切削工具や加工物を破損することがあるため高度な技術が必要です。

・溝加工
回転する素材の外側に垂直方向から刃を当て、溝を入れていく加工です。刃が欠けるなどして危険なため、基本的には刃を水平方向に動かさないようにして切削します。

・突っ切り
旋盤を使った切断加工です。溝加工を素材中心部までおこない、ワークを切り取ります。

・ねじ切り
素材の回転周期に合わせて工具を前進させることで、ネジ山を削り出す加工法です。旋盤で雄ねじを切るときは「ねじ切りバイト」を用います。

旋盤加工機の種類

手動で加工をおこなう旋盤には、汎用旋盤や卓上旋盤、立旋盤、タレット旋盤などがあります。近年では、コンピュータで数値を制御するNC(Numerically Control)旋盤が主流です。作業者の技術にかかわらず一定の精度を確保できるため、品質を保ちながら生産性を高められます。旋盤の種類は他にもいくつかありますが、最も大量生産に向くのは自動旋盤(自動盤)です。

自動旋盤とは

汎用旋盤のような手作業の旋盤では、加工に一定の時間がかかるのがネックです。加工物をより早く、多く生産するのなら自動旋盤が向いています。自動旋盤の種類は「カム式自動旋盤」と「NC自動旋盤」の2つです。また、それぞれ主軸移動型と主軸固定型にも分けられます。

カム式自動旋盤

カム式自動旋盤は、運動の方向を変える「カム」と連動させてバイトを制御し、素材を切削します。1870年代にカムで駆動するタレット旋盤が開発され、複数の工程を自動化することに成功しました。

カム式自動旋盤の特徴は、形状が複雑でない加工物なら短時間で生産できることです。ただし、工作物ごとにカムを変更したり新規に作成したりしなければなりません。工作物が変われば適切なカムの勾配・段差も変わるためです。また、カムの設計に習熟した技術者が求められることやカムの再セットに時間を要することも難点といえるでしょう。

近年では、これらの短所を補うマイコン搭載型のカム式自動旋盤も登場しています。

NC自動旋盤

NC旋盤を自動化したものがNC自動旋盤です。現在はNC旋盤のほとんどがコンピュータ制御で動作するため、CNC(Computer Numerically Control)旋盤とほぼ同義です。よって、NC自動旋盤をCNC自動旋盤と呼ぶこともあります。

NC自動旋盤は主軸または刃物の動きと速度をプログラムし、サーボモーターで動かすのが特徴です。工作物ごとの設定変更がカム式より簡単で、熟練の技術も必要としません。一方で形状がシンプルな部品でも一定の加工時間がかかり、サイズの小さい加工物だと回収率が下がりやすいのが難点です。

主軸移動型と主軸固定型

自動旋盤には主軸移動型と主軸固定型があります。名前のとおり、素材を回転させる主軸部分を移動させて加工するタイプと主軸を固定させて加工するタイプです。主軸移動型は「ピーターマン型」、主軸固定型には「チャックジカ型」という別称もあります。

カム式自動旋盤とNC自動旋盤のどちらにも主軸移動型と主軸固定型の機種が存在します。主軸移動型は長尺部品の加工向き、主軸固定型は尺が短くて太い工作物向きです。

NC旋盤と自動旋盤の違い

従来のNC旋盤も「プログラミングに沿って加工できる」という点で、部分的には自動化された機械といえます。では、自動旋盤はNC旋盤と具体的にどこが違うのでしょうか。

自動旋盤のほうが効率よく加工できる

自動旋盤は主軸に長い棒状の素材を取り付けて、切削と切断を繰り返すことで部品を連続的に加工可能です。NC旋盤は部品1つ分ずつ素材をセットして切削するため、加工1回ごとに人の手が必要になります。自動旋盤なら無人で24時間稼働させることができ、生産性の大幅な向上が見込めます。

複雑な部品や精密部品の生産を自動化できる

NC自動旋盤には複数のバイトを装着できるため、加工物が複雑な形状であっても自動で量産できるのが強みです。NC制御によって精度の高い加工が可能なため、小型精密部品の大量生産にも対応します。逆に、大きな加工物はNC旋盤のほうが適している場合もあります。

セッティングに時間がかかる

通常のNC旋盤に比べて、NC自動旋盤は段取替えの工数が増えてしまう欠点があります。多品種少量化のニーズが増える昨今、小ロット生産で応えようとしている工場にとっては改善すべき課題です。この問題を解決するために、段取替え作業の効率化や自動化システムの導入が進められています。

自動旋盤に適した加工製品は

自動旋盤は、比較的サイズが小さく大量生産が求められる加工に適しています。自動車や産業機械に使われるシャフト、液体を貯めるタンク用のノズル、半導体に利用される精密部品など、自動旋盤の加工製品は多岐にわたります。ネジやボルト、パイプといった小型部品の加工にも最適です。

自動旋盤加工でニーズに合わせた製作が可能

自動旋盤加工は、汎用旋盤では難しい高精度の加工を自動化できる機械です。応用範囲が広く、複雑な部品や精密部品を大量に加工できます。また、小ロットの短納期生産に対応しやすいのも特徴です。

株式会社東京立山製作所では各種の自動旋盤をはじめ、プレス加工や汎用機械加工などの工作設備も万全に整えています。さまざまなニーズに応じた製作をおこなえますので、サイトからお気軽にお問い合わせください。