銅・真鍮など金属切削・プレス加工の東京立山製作所

鋳物切削加工

小ロットの鋳物切削加工ならおまかせください!

小ロットの場合もともとの寸法にばらつきがあるため、汎用で切削する必要があります。弊社では汎用旋盤、汎用フライスによる職人加工で一つ一つの鋳物に合わせた加工を行います。  
  • 材質 アルミ(鋳物)
    サイズ φ360
    補足 旋盤にて全周加工
  • 材質 アルミ(鋳物)
    サイズ φ400高さ500ミリ
    補足 鋳物のパーツを全て旋盤にて加工、組み合わせで納品
 

鋳物切削加工の基礎知識

鋳物は多くの工業製品で用いられている金属製品です。鋳物自体の品質は安定しにくいため、精度や機能性を高めるには切削などの追加工をおこないます。今回は鋳物の切削加工について理解しやすいように、鋳物の意味や特徴、種類から、鋳物に追加工を施す必要性、追加工が難しい理由まで詳しく解説します。

鋳物について

鋳物切削加工についてよく理解するには、鋳物とはどんなものか知っておくことが必要です。まず、鋳物の意味や特徴、種類について説明します。

鋳物とは

鋳物とは、溶かした金属を型に流し込み、自由な形に固めて作る金属加工物です。例えば鉄なら、融点である1538℃以上の高温で溶かすことで鋳物にできます。鋳物を成形するための型を鋳型(いがた)といい、代表的なものに砂型や金型、石こう型、樹脂型などがあります。

鋳物をつくる一連の工程を鋳造(ちゅうぞう)と呼びますが、紀元前4000年頃までには人類が獲得していた加工方法です。鋳造技術の登場によって、複雑な形状の金属製品を簡単かつ大量に作れるようになりました。

鋳物は特に自動車部品としての生産割合が高く、一般社団法人「日本鋳造協会」がまとめた統計資料によれば、2021年(令和3年)の国内の銑鉄鋳物生産量は約317万トンで、そのうち約199万トン(約63%)が自動車用でした。その他の輸送機械や工作機械、建築物などの部品から、美術品や工芸品、日用品に至るまで、あらゆる工業製品に鋳物の存在は欠かせないものとなっています。

鋳物の特徴

鋳物は溶かした金属を型に流し込んで製作するため、一度の工程で成形できるのが最大の特徴です。板金加工や切削加工では工程が多くなってしまう複雑な形状でも、鋳造なら融解した金属を固めるだけで一体感を持った状態で仕上がります。素材を切ったり削ったりしない分、加工効率に優れる金属製品です。

一方で、鋳物に特有の「鋳巣(ちゅうす)」ができることに留意しなければなりません。鋳巣は単に「巣」ともいい、鋳物の中に発生する空洞を意味します。よく見られる鋳巣は、金属素材が液体から冷えて固まるときに容積が変化して空洞ができてしまう「ひけ巣」や、溶けた金属素材が吸収した気体を残したまま固まって製品内に空洞が残る「ガス欠陥(ブローホール)」です。

鋳巣以外にも「充填不足」や「ひずみ」などにより、鋳物の外観や強度が損なわれるケースがあります。欠陥品を出さないように鋳造するには、職人の豊かな経験と確かな腕が必要です。

鋳物の種類

鋳物の種類は素材となる金属で分類されます。代表的な鋳物の素材は、鉄や炭素鋼、合金鋼、銅合金、アルミニウム合金などです。

・鋳鉄鋳物

鋳鉄(ちゅうてつ)は潤滑性と熱伝導性に優れ、摩擦熱を逃がしやすいのが特徴です。振動や衝撃への耐性も高いため、自動車部品のカムシャフトやブレーキロータなどに使用されています。鋳鉄の種類には、白鋳鉄、ねずみ鋳鉄、球状黒鉛鋳鉄(FCD)があります。

・鋳鋼鋳物

鋳鋼(ちゅうこう)とは炭素鋼鋳鋼と合金鋼鋳鋼のことです。炭素鋼鋳鋼は鋳鉄に比べて強度が高く、耐久性が必要な自動車部品や鉄道車両部品などに用いられます。合金鋼鋳鋼には炭素のほかにマンガンやクロム、モリブデンなどを添加して、耐食性や耐熱性、耐摩耗性を高めています。

・銅合金鋳物

銅合金は、素材である銅の特性により導電性と熱伝導性に優れた合金です。耐圧性や耐食性、耐摩耗性を有しながら一定の強度もあります。吸水栓用バルブや排水金具などの水道関連金具のほか、建築関連部品や電機関連部品に使われます。軸受特性が高いことから産業用機械や船舶の部品として、また見た目の美しさから美術品にも利用される鋳物です。

・アルミニウム合金鋳物(アルミ鋳物)

アルミニウム合金は非常に軽い金属で、重量は鉄の3分の1程度です。軽量でありつつ導電性、熱伝導性、非磁性といった特徴を持ち、外観の美しさとリサイクルのしやすさから幅広く使われています。低温脆性(低温で機械的性質が失われること)がないため、寒冷地のような低温環境におかれる部品にも適用できます。アルミ鋳物の鋳造方法は砂型鋳造、金型鋳造、ダイカストなどです。

鋳物には追加工が必要

鋳物は鋳型に流し込むだけで金属を自在に加工できます。しかし、鋳物の機能性をより高めるためには二次的な加工、すなわち「追加工」が必要です。ここでは、鋳物に追加工が必要な理由と追加工の種類について解説します。

鋳物に追加工が必要な理由

追加工とは、すでに加工がおこなわれた製品に切削などの機械加工を加えることです。鋳物自体は少ない工程で制作できますが、ほかの加工法に比べて寸法精度が高くありません。欠陥品とはいかないまでも、表面処理があらためて必要な個体も出てきます。通常、型から鋳物を取り出しやすくするために抜き勾配をつけますが、その角度が製品規格に合わなければ追加工で調整します。

精度が求められる機械部品を鋳物で製作する場合、機械による追加工を前提に設計するのがほとんどです。図面よりも何ミリか削り代をとって鋳造し、旋盤加工やマシニングで後から削り取ります。このように生産速度の速い鋳造に追加工を組み合わせることで、高精度の部品を大量に製作することが可能です。

追加工の種類

鋳物の追加工には以下のような種類があります。

・穴あけ加工

ドリルなどの切削器具を用いて鋳物に穴を開ける切削加工です。切りくずや鋳巣に注意しながら作業をおこないます。

・タップ加工

タップを用いた追加工によって、鋳物にねじ穴(雌ねじ)を作ります。ワークに下穴をつけておくことが必要です。下穴径は精度と加工性にかかわり、仕上がりにも影響します。

・軸穴加工

プーリーやスプロケットなどの回転軸となる穴を開けます。軸穴の芯がぶれると機能しなくなるため、高い精度が求められる追加工です。

・テーパー加工

切削加工によって、部品を連結させる穴に傾斜(テーパー)をつけるのがテーパー加工です。部品同士のかみ合わせをよくし、「カジリ(過剰な食いつき)」の発生も抑制します。

・キー溝加工

キー溝は、回転時に連結部品が空回りするのを防ぐ溝です。フライス盤やスロッター、キーシーター、ブローチを用いて、鋳物の内径または外径にキー溝を切削します。

鋳物の追加工が難しい理由

鋳物に追加工をすることで製品の精度は格段に向上しますが、作業難易度が高いために引き受けたがらない加工業者がいるのも事実です。ここでは、鋳物の追加工が難しい理由を解説します。

工場内に粉塵対策の設備が必要になる

鋳物切削加工では、切りくずなどの金属の粉が飛散します。作業者が粉塵を吸引してしまえば健康被害につながりますし、作業機器に入り込んで故障の原因にもなりえます。ほかの製作物に付着したときには除去する手間も出てくるでしょう。鋳物の追加工をするには、粉塵対策が万全でなければならないのです。

鋳物の品質が不安定である

鋳造という加工法の性質上、鋳物の品質を高い精度で保つのは困難です。ロットが違うだけで鋳物の仕上がりが変わることも珍しくありません。鋳巣がひどい個体が混ざっていれば加工ロスになり、製品全体の歩留まりにも影響します。

手間や工数が多い

国内の鋳造会社が減少し、鋳物の供給先を確保するのが難しくなってきました。少ない鋳造会社の中から供給先を選定して、品質管理や部材手配までおこなうのは手間がかかります。また、追加工の内容によっては新規に治具を製作しなければならず、工数が多くなって小ロットでも採算がとれなくなるケースがあります。

鋳物切削などの追加工はノウハウがある鋳物加工業者に依頼しよう

鋳物は大量生産に向いていますが、精度を求めるなら追加工を施さなければなりません。部品の用途によっては、穴あけ加工やタップ加工などで機能性を持たせる追加工も必要になるでしょう。とはいえ、鋳物の追加工は技術的にも難しく、手間のかかる作業です。ノウハウが確立していない事業者に依頼すると、工数の多さを理由に断られてしまうかもしれません。

株式会社東京立山製作所では、寸法にばらつきのある小ロットのご依頼であっても、汎用旋盤や汎用フライスを使用して、職人が鋳物の個体差に合わせた加工をおこなっています。鋳物切削加工の事業者をお探しなら、ぜひ東京立山製作所までご相談ください。